コラム
2026年07月25日
都内マンション1億円時代、次は神奈川で「賃貸併用住宅」が増える理由
東京23区の新築分譲マンション平均価格が、ついに1億円を超えました。それでも販売は好調で、都心の希少性を背景に価格上昇はまだ続くと見られています。「マンションは高くて当たり前」という感覚が、都内ではすでに定着しつつあるのかもしれません。
一方で、「それなら少し離れた場所に住もう」という動きも出てきています。先日は、小田原や宇都宮といった新幹線通勤が可能なエリアから都心へ通う人が増えているというニュースも話題になりました。マンション価格の高騰は、住む場所や住まい方そのものの選び方を、少しずつ変え始めています。
そんな中、もうひとつの選択肢として注目されているのが「賃貸併用住宅」です。1階を賃貸として貸し出し、2〜3階にオーナー家族が暮らす。家賃収入を住宅ローンの返済に充てることで、限られた予算でも都内の狭小地に戸建てを実現できる仕組みとして、以前から一定の需要がありました。
今後も金利上昇や地価の高騰が続くと予想されるなかで、この流れは神奈川県の川崎市や横浜市にも広がっていくのではないでしょうか。本記事では、賃貸併用住宅の仕組みとメリット・デメリットを整理しながら、これからの家づくりの選択肢としての可能性を考えていきます。
なぜ都内マンションは1億円時代になったのか
建築資材・人件費の高騰
世界的な資材価格の上昇や物流コストの増加、建設業界の人手不足による人件費の高騰など、マンション価格を押し上げる要因は一つではありません。特にタワーマンションのような大規模物件は、構造や設備にかかるコストの影響を受けやすく、価格に直結しやすい傾向があります。
都心部の慢性的な土地不足
都心部では、新たに大規模なマンション用地を確保すること自体が難しくなっています。希少な立地への需要は根強く、「多少高くても、都心に住みたい」というニーズが価格を押し上げているのが実情です。結果として、これまで都内で戸建てやマンションを検討していた層の一部が、より遠方のエリアや、別の住まい方へと目を向け始めています。
金利上昇も、家計への負担を後押しする
物価や地価の上昇に加え、住宅ローン金利もゆるやかな上昇局面に入っています。同じ借入額でも、金利がわずかに上がるだけで月々の返済額や総返済額は大きく変わります。「価格」と「金利」の両方が上がるという状況が、住まい選びの選択肢そのものを見直す動きにつながっています。
賃貸併用住宅とは?家賃収入でローン負担を抑える仕組み
賃貸併用住宅とは、ひとつの建物の中にオーナーの居住スペースと賃貸スペースを併設した住宅のことです。例えば1階を賃貸住戸、2〜3階をオーナー家族の住まいとするケースが一般的で、賃貸部分から得られる家賃収入を住宅ローンの返済に充てることができます。
延床面積の半分以上をオーナーの居住スペースにするなど一定の条件を満たせば、アパートローンではなく住宅ローンを利用できる点も大きな特徴です。金利の低い住宅ローンを使いながら、家賃収入でローン負担を軽減できるため、限られた予算でも都心近接エリアに戸建てを持ちやすくなります。
例えば、住宅ローンの月々の返済額のうち、賃貸部分の家賃収入で数万円〜十数万円をまかなえれば、その分だけ実質的な住居費の負担は軽くなります。同じ総予算でも、賃貸部分を組み込むことで、より希望に近い立地や広さを実現しやすくなるのは大きな魅力です。
また、賃貸部分があることで、将来的にライフスタイルが変化した際にも柔軟に対応できます。子育て中は賃貸部分を最小限にしておき、子どもの独立後に住居スペースの一部を賃貸へ転用する、といった長期的な資金計画の一部として活用するという考え方もできます。
なぜ神奈川県(横浜・川崎)でも広がる可能性があるのか
横浜市や川崎市は、都内への通勤圏でありながら、地価は都内よりも抑えられているエリアが多く残っています。単身者やファミリー向けの賃貸需要も底堅く、「賃貸経営が成立しやすい立地」と「戸建てを持ちたいというニーズ」が両立しやすい地域だといえます。
実際、川崎市や横浜市の駅近エリアでは、都内へ通勤するビジネスパーソン向けの単身・二人暮らし向け賃貸需要が安定しており、賃貸経営の面でも一定の見込みが立てやすい土地が少なくありません。注文住宅であれば、狭小地や変形地でも居住スペースと賃貸スペースをバランスよく設計することが可能です。
都内で先行してきた賃貸併用住宅という選択肢が、金利上昇や物価高が続く今後、神奈川エリアでも現実的な選択肢として広がっていくことは十分に考えられます。「マンションは高すぎる、でも都心から離れすぎたくない」という方にとって、賃貸併用住宅は検討する価値のある選択肢のひとつです。
賃貸需要が見込みやすいエリアの例
例えば、複数路線が使える武蔵小杉や日吉、綱島といった川崎市・横浜市北部のエリアは、都心への通勤利便性が高く、単身者向け賃貸の需要も安定しています。また横浜駅周辺や川崎駅周辺のように商業施設や生活利便施設が充実したエリアも、賃貸物件としての人気が根強い地域です。こうした「住みたい街」と「貸しやすい街」が重なるエリアは、賃貸併用住宅との相性が良いといえるでしょう。
賃貸併用住宅のメリット
- 住宅ローン返済の負担を軽減できる。家賃収入を返済に充てることで、実質的な月々の住居費を抑えられます。
- 都心近接エリアに戸建てを持ちやすくなる。土地代の負担を賃貸部分でカバーできるため、選べる立地の幅が広がります。
- 将来的な収益・資産としての価値。子どもの独立後は賃貸部分を増やすなど、ライフステージに合わせた活用もできます。
- 住宅性能が高いほど、賃貸部分の競争力も高まる。断熱性能や遮音性能は、入居率にも直結する要素です。
こうしたメリットは、「安く建てる」ためのものではなく、「同じ予算でより良い場所・より良い住まいを実現する」ための仕組みだと捉えると分かりやすいかもしれません。一方で、家賃収入を前提にする以上、当然ながら気をつけておきたい点もあります。
知っておきたいデメリット・注意点
- 入居率が下がるとローン返済に影響が出る。空室リスクを踏まえた、無理のない資金計画が欠かせません。
- オーナー家族と入居者のプライバシー確保。生活音や視線への配慮が、設計段階でとても重要になります。
- 用途地域や建築基準法上の制約。土地によっては、希望する規模の賃貸併用住宅が建てられない場合もあります。
- 将来の売却・出口戦略が難しくなることもある。一般的な戸建てに比べ、買い手が限られる可能性があります。
つまり賃貸併用住宅は、「建てて終わり」ではなく「経営していく」住まいでもあります。立地選定や設計、そして完成後の管理体制まで含めて計画することが、成功の分かれ目になります。
なお、住宅ローン控除を活用したい場合は、床面積の2分の1以上を自己居住用にするなど、一定の条件を満たす必要があります。適用範囲や控除額の考え方は物件によって異なるため、設計段階から資金計画とあわせて確認しておくと安心です。
資金計画をイメージしてみる
例えば、住宅ローンの月々の返済額が15万円のケースを考えてみます。賃貸部分から月8万円の家賃収入が得られれば、オーナー家族が実質的に負担する住居費は月7万円程度まで下がる計算になります。同じ7万円の負担でも、賃貸併用にしなければ建てられなかったエリアや広さに手が届く可能性があるのです。
もちろん、これはあくまで一例です。空室が続けば家賃収入はゼロになりますし、修繕費や管理費といったランニングコストも発生します。「家賃収入があるから安心」ではなく、「家賃収入がなくても返済できる範囲で計画する」ことが、無理のない資金計画の基本になります。土地の賃貸需要や想定家賃は、着工前にしっかりとシミュレーションしておきたいポイントです。
賃貸併用住宅を成功させるためのポイント
賃貸需要を見極めた立地選定
駅からの距離や周辺の生活利便性、競合となる賃貸物件の状況など、賃貸需要を踏まえた立地選定は欠かせません。「戸建てとして住みたい場所」と「賃貸として貸しやすい場所」は必ずしも一致しないため、両方の視点で土地を見極めることが大切です。
設計段階での動線・遮音への配慮
オーナー家族の玄関と入居者の玄関を分ける、生活音が伝わりにくい構造にするなど、設計段階からプライバシーを意識した計画が、長く快適に暮らすための鍵になります。窓の配置や動線ひとつで、住み心地は大きく変わります。
入居率を支える管理体制
建てた後の入居者募集や更新手続き、トラブル対応まで見据えた管理体制も重要です。設計・施工から賃貸管理まで一貫して相談できるパートナーがいることは、オーナーにとって大きな安心材料になります。
ブリリアントホームが賃貸併用住宅に強い理由
ブリリアントホームは自由設計の注文住宅を手がけると同時に、グループ内に賃貸住宅の建設部門を持っています。そのため、オーナー家族の暮らしやすさを犠牲にすることなく、賃貸部分の入居率まで見据えた設計をご提案できることが大きな強みです。
高断熱・高気密のツーバイフォー・ツーバイシックス工法による住宅性能は、オーナーの快適な暮らしはもちろん、賃貸部分の資産価値と入居率の安定にもつながります。狭小地や変形地でも、居住スペースと賃貸スペースの動線・音・視線を丁寧に設計し、コストパフォーマンスの高い賃貸併用住宅を実現します。
「賃貸経営は初めてで不安」という方も、土地選びから資金計画、設計、そして完成後の賃貸管理までをワンストップでご相談いただけるのが、ブリリアントホームならではの安心感です。
また、輸入住宅ならではのデザイン性の高さも、賃貸併用住宅において見逃せない強みです。街並みに映える美しい外観は、オーナーの満足度はもちろん、賃貸部分の魅力・入居希望者への訴求力にもつながります。「性能」「デザイン」「賃貸経営」の3つを一体で考えられることが、ブリリアントホームらしい提案の形です。
まとめ
都内マンション価格の高騰と、今後予想される金利上昇。この2つの変化を前に、住まいの選び方はこれから多様化していくはずです。新幹線通勤という選択肢が注目されたように、「賃貸併用住宅」もまた、神奈川県内で現実的な選択肢として広がっていく可能性があります。
もちろん、家賃収入に頼る住まいづくりには、入居率やプライバシー、将来の出口戦略など、押さえておくべき注意点もあります。「家賃収入があるから大丈夫」ではなく、空室があっても無理なく返済できる計画を前提に考えることが、後悔しない賃貸併用住宅づくりの第一歩です。だからこそ、設計力と賃貸経営の知見の両方を持つパートナー選びが重要になります。
ブリリアントホームでは、自由設計による快適な住まいづくりと、グループの賃貸住宅建設のノウハウを組み合わせ、コストパフォーマンスの高い賃貸併用住宅をご提案しています。「都内は高すぎるけれど、都心に近いエリアで戸建てを持ちたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。